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顧客エンゲージメントを向上させる重要性とは?調査方法から成功事例まで解説

2010年に米国のマーケティング研究所Marketing Science Institute(以下、MSI)が、「顧客エンゲージメントはマーケティング成果に大きく影響する」と発表しました。この発表により、顧客エンゲージメントが大きな注目を浴びています。

  • マーケティングに影響を与える顧客エンゲージメントとは何だろう…?
  •  顧客エンゲージメントの調査はどのように行うのだろう…?
  •  デジタル時代で顧客に満足してもらう取り組みには、どのようなものがあるのだろう…?

今回は、顧客エンゲージメントを向上させる重要性について詳しく解説します。

※デジタル時代はWebサイトやSNS、LINEで顧客接点を設けたり、FAQサイトを立ち上げたりして顧客エンゲージメントを上げていく必要があります。また、チャットボットによる24時間365日対応のサポートサービスも支持を集めています。このような顧客エンゲージメントを上げる施策を行いたい方は「Freshdesk」の導入を検討してみてください。

顧客エンゲージメントとは

顧客エンゲージメントとは

顧客エンゲージメントとは、企業と顧客との信頼関係を指します。顧客エンゲージメントが高い顧客は、商品やサービスを頻繁に購入・利用してくれたり、価値を他の人に伝えてくれるようになります。そのため、顧客エンゲージメントを上げていきましょう。

Marketing Science Institute2010の論文では、以下のように述べられています。

我々は、顧客エンゲージメントを口コミ活動、推奨、顧客と顧客とのインタラクション、ブログ作成、レビュー記入といった動機づけの要因となる購入の範囲を超えて企業やブランドに向けられる顧客の行動とみなす。
引用元:Marketing Science Institute2010

つまり、顧客エンゲージメントを向上させていけば、リピート率や顧客紹介件数を増やせるのです。マーケティング活動を最大化するためにも、顧客エンゲージメントを意識する必要があります。

重要性

顧客エンゲージメントの向上は、売上拡大に欠かせないものです。顧客エンゲージメントの効果に関しては、コンサルティング会社Gallupが以下の内容を証明しています。下記の内容からも顧客エンゲージメントの重要性が分かります。

  • 顧客エンゲージメントが高い消費者やユーザーは、そうでない人に比べて自社プロダクトやサービスに対する消費割合、利益率、収益、関係性の成長率が約25%高い
  • 家電業界では顧客エンゲージメントが高い消費者は、そうでない人に比べて自分の気に入っている店へ訪れる頻度が44%以上高い
  • 顧客エンゲージメントの高い消費者は、その店で当初予定していなかった商品を購入する可能性が高くなる
  • 顧客エンゲージメントの高いホテルの宿泊者は、そうでない人に比べてホテルで使う金額が約46%高い

メリット

顧客エンゲージメントを向上させるメリットをまとめると以下の通りです。

  • 商品やサービスを継続して購入してくれる
  • リピートやアップセルを促進できる
  • 知人や友人に商品やサービスを紹介してもらえる
  • 自社に対する不満を直接言ってもらえる
  • インターネット上の情報拡散でプロモーション効果が強化できる
  • プレミア顧客を増やすことができる
  • 顧客の声を取り込んだ製品開発を実現できる
  • 企業の成長を応援してもらえる

求められる背景

従来は付加価値を持っていた商品も、競合製品が増えて独自性が薄れてきました。商品やサービスの差別化は難しくなってきています。市場参入時に高付加価値を持っていた商品の市場価値が低下し、一般的な商品になってしまうコモディティ化も避けられません。そのため、商品やサービス開発だけでは競争に勝てなくなってきています。

このような中で、競合製品と差別化を図るために重視されているのが「顧客エンゲージメント」です。顧客側が「この企業の製品を購入したい」「この企業は素晴らしい」と評価してくれるようになれば、激化する価格競争から抜け出せます。

顧客エンゲージメントの調査方法

顧客エンゲージメントの調査方法

顧客エンゲージメントの重要性は理解して頂けたと思います。実際に、どのように顧客エンゲージメントを調査していくのでしょうか?次に、顧客エンゲージメントの調査方法について解説します。

顧客エンゲージメントの指標を立てる

最初に、顧客エンゲージを調査するために指標(KPI)を定めます。

指標を達成すると見込める効果
新規顧客獲得率口コミ効果などが期待できる
解約率解約率が下がる
顧客満足度高い顧客満足度が維持できる
リピート率顧客のリピート率が上がる
平均解決時間平均解決時間が短くなる

アンケート調査を実施する

次のアンケート調査を実施して顧客エンゲージメントを確認します。調査方法には(1)NPS調査(2)SNS調査があります。

(1)NPS

NPSとは、企業やサービスへの愛着・信頼を数値化できるため、顧客エンゲージメントの調査方法として用いられます。顧客に対して「友人や知人にどれぐらい勧めたいと思っていますか?」という質問を投げて、0~10点の範囲で点数を付けてもらいます。スコアの算出方法は以下の通りで「推奨者の割合―批判者の割合」で測定します。

0~6点批判者
7~8点中立者
9~10点推奨者

(2)SNS調査

SNSが広く普及している現在では、SNS(Twitter、Instagram、Facebook)を活用して顧客エンゲージメントを測定することができます。計算方法は以下の通りです。また、顧客が企業に対する投稿をしてくれているかも顧客エンゲージメントを測定できます。

【計算方法】

投稿にリアクションした人数(いいね・コメント)÷投稿閲覧回数

前年比・前月比などで比較する

顧客エンゲージメントは定期的に測定することが大切です。前年比・前月比で比較しましょう。比較した結果、数値が上がっていれば、施策で顧客エンゲージメントが向上できていると判断します。施策前・施策後に顧客エンゲージメントを測定して効果を確認しましょう。

顧客エンゲージメントを向上させる方法

顧客エンゲージメントを向上させる方法

顧客エンゲージメントは向上させられると説明しましたが、どのような方法があるのでしょうか?ここでは、顧客エンゲージメントを向上させる方法をご紹介します。 

1.カスタマージャーニーマップを作成する

まずは、カスタマージャーニーマップを作成してください。カスタマージャーニーマップとは、顧客の購買行動の流れを可視化するためのものです。

カスタマージャーニーマップを作成することで、顧客の行動や心理を時系列で分析でき、顧客から見た対応方法の課題、改善すべきポイントが把握できるようになります。

2.顧客育成・ファン化の施策を考案する

カスタマージャーニーマップを作成したら、顧客を育成してファン化させるための施策を考案していきましょう。

例えば、商品やサービスを購入してもらったら終わりではなく、お役立ちコラムを発信して有益な情報を提供するなどの施策が行えます。

また、営業時間中に繋がるカスタマーサポートを24時間365日体制にするなどの施策もあります。どうすれば、顧客育成・ファン化ができるか施策を考案していきましょう。

3.顧客エンゲージメントを向上させる施策を具現化する

顧客育成・ファン化の施策を考案したら、目標を決めて施策を具現化していきましょう。その施策をして、どの程度の効果が見込めるか仮説立てして検証していきます。

仮説立て以上の効果が見込めているかどうかを検証することで、投資すべきものか判断がつきやすくなります。

顧客エンゲージメント向上の成功事例

最後に、顧客エンゲージメント向上に取り組んでいる企業の成功事例をご紹介します。

顧客接点を増やしてエンゲージメントを強化

(出典元:JAL Facebook

日本航空では、顧客エンゲージメントを向上させるためにSNS(Facebook・Instagram・Twitter)を立ち上げました。これまで、スムーズな搭乗サポートと素晴らしい旅の体験を提供していましたが、予約時から顧客にワクワクする旅を提供するためにSNS運用を始めました。

日本航空は顧客と予約確認、お問い合わせ、メール、SNSなどで接触することにより、旅行をより身近なものへとしました。「このような場所を訪れてみたい」「この場所はどこなのだろう?」と思うような魅力的なコンテンツを発信することで、顧客との距離を縮めることに成功し、顧客エンゲージメントの向上に成功しています。

顧客をセグメント化して情報を提供

出典元:meeco公式サイト

三越伊勢丹化粧品オンラインストア「meeco」では、顧客をセグメント化して情報提供をしています。meecoでは、登録会員1人1人に本当に必要な情報を届けたいということで、顧客をセグメント化して情報提供しました。

このような顧客満足度を意識した取り組みを行った結果、購買意欲が高い顧客に効果的なアプローチができるようになり、ROAS(広告費の回収率)が3倍に上がりました。顧客セグメント化には、顧客情報の徹底した管理が必要不可欠です。

24時間365日対応のコールセンターで満足度アップ

出典元:Zappos公式ホームページ

米国で注目を浴びていた靴のインターネット通販会社Zapposは、24時間365日対応のコールセンターを設立しました。インターネット通販会社で24時間365日対応のコールセンターは少なく、挑戦的な企業として注目を浴びました。

ザッポスは、お客様の質問に迅速に対応して、快適な顧客体験を提供するためにコールセンターを立ち上げたのです。このような姿勢は他企業からも注目を浴び、Amazonに買収をされました。

「各チャネルのお問い合わせの一元管理」「チャットボットによる24時間365日対応のサポート体制」「顧客セグメント化」などを実現できるデジタルツールが「Freshdesk」です。Freshdeskに関する詳細情報は「Freshdeskとは?導入事例からメリットまで徹底解説」を参考にしてみてください。

まとめ

今回は顧客エンゲージメントを向上させる重要性について解説しました。競合製品と差別化が難しくなっているため、顧客エンゲージメントを向上させて、良好な関係を構築していく必要があります。

SNSやLINEで顧客接点を増やしたり、24時間365日稼働のコンタクトセンターをチャットボットで立ち上げるなど対策をする必要があります。

この記事を読んで、顧客エンゲージメントを向上させたいと思った方は「Freshdesk」の導入を検討してみてください。

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