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在宅コールセンターを実現する方法は?事例から問題点を紐解き解決!

コールセンターは三密(密閉・密集・密接)の職場で、コロナウイルスに感染しないように注意しなければいけません。三密を防止する方法として「在宅コールセンター」がありますが、導入できずに悩む企業が多いです。

在宅コールセンターが実現できない問題点とは何なのでしょうか?どのように問題を解決すれば良いのでしょうか?この記事では、在宅コールセンターの問題点と解決策から構築方法まで解説します。

※在宅コールセンターを簡単に立ち上げられるツールをお探しの方は「Freshdesk」をご検討してみてください。

[業界別]在宅コールセンターを導入できない理由

在宅コールセンターの課題(業種別)

国土交通省「令和2年度テレワーク人口実態調査」では、テレワーク導入率が高い業種は通信業界で66.1%、続いて金融業界で34.9%となっています。調査結果から、多くの業界が在宅コールセンターを導入できてないことが分かります。なぜ、導入できないのでしょうか?まずは、業界別に在宅コールセンターを導入できない理由をご紹介します。

保険業界

保険業界では、確定拠出年金の運用資産額など重要情報を取り扱うため、セキュリティやコンプライアンス面でコールセンターの導入が難しくなっています。

また、エスカレーション(マネージャーなどに判断や指示を仰いだり対応要請したりすること)が困難で、苦情発生時の迅速な対応ができない等の理由により在宅コールセンターが導入できていません。

金融業界

金融業界は個人情報の流出防止が必須のため、セキュリティ面で在宅コールセンターの導入が難しくなっています。サービス品質管理の観点から目の届くところで運営したいと考える金融機関が多いです。

また、証券会社の場合は責任者が行わなければいけない営業業務があり、最初は重要業務ではなかったけれど話の流れから外部行為に及ぶこともあります。在宅コールセンターだとエスカレーションがスムーズにできないという理由でコールセンターが導入できていません。

通信業界

通信業界はテレワーク導入率が66.1%と高いですが、セキュリティ面で完全性が担保できないという理由で、在宅コールセンターを立ち上げない企業もいます。また、在宅オペレーターの労働時間を把握できないなどの問題が挙げられています。

製造業界

製造業界では在宅コールセンターが開始されていますが、労務管理などの整備が完全とは言えず導入されていません。また、コールセンターシステムが海外のデータセンターにより制御されており、在宅に移行できないなど、製造業特有の複雑なシステム上の問題も挙げられています。

在宅コールセンターの課題と解決策

在宅コールセンターの課題と解決策

各業界で在宅コールセンターが導入できない理由をご紹介しましたが、まとめると次のような課題が挙げられます。

対応品質の低下

各オペレーターが離れた場所で勤務する在宅コールセンターは、「報告」「連絡」「相談」がしにくいです。トラブルが発生した際に、すぐに上司に繋げることができず、応対品質が下がる危険性があります。対応品質の低下の防止策としては、以下のような対策が効果的です。

[解決策]

  • FAQを導入して、オペレーターが疑問を検索できるようにする
  • 顧客情報を瞬時に取り出せるようにする
  • ウィスパー機能(通話中にオペレーターへ助言する機能)などを利用する

セキュリティ面の課題

セキュリティを懸念して、各業界で在宅コールセンターが導入できていません。在宅コールセンターへの移行を理由にセキュリティレベルは下げられません。セキュリティ対策として次のような取り組み方法があります。

[解決策]

  1. オペレーターがセキュリティ面で危険性を感じたとき報告出来る体制を整えておく
  2. 問題が発生した端末に対してアクセス制限をかける
  3. ユーザー認証やリモートロックを使用する

コミュニケーション不足

従来のコールセンターは困ったことがあれば、周囲の人に相談ができました。しかし、在宅コールセンターはコミュニケーション不足に陥り、相手の状況が見えず相談できにくくなります。オペレーターの心理的負担が重くなる可能性もあるため注意しなければいけません。コミュニケーション不足は、以下の方法で解決できます。

[解決策]

  1. ボイスチャットやテキストチャットの連絡手段を確保する
  2. 管理者から迅速な支援を受けられる体制を作る
  3. 内線電話を在宅でも受けられるようにする

在宅コールセンターのメリットとは

在宅コールセンターの課題と解決策をご紹介しましたが、導入するメリットは何なのでしょうか?ここでは、在宅コールセンターのメリットをご紹介します。

企業側・緊急事態宣言など不測の事態を回避できる
・人員の調整が容易にできる
・離職率の減少に繋がる
労働者側・家事や育児との両立ができる
・場所や時間を選ばずに働ける
・在宅勤務だけど稼げる

在宅コールセンターの課題を解決する構築方法

在宅コールセンターのメリット

在宅コールセンターには課題がありますが、正しい方法で導入すれば問題は発生しません。実際に在宅コールセンターの導入に成功している楽天株式会社の構築方法を学んでおきましょう。

1.導入目的を明確にする

最初に在宅コールセンターの目的と各目標を明確に定めましょう。目標を明確にしておくと、成功の判断がつきやすくなります。

■応対・接続品質

応答率コールセンターの入電の応答率
SL(サービスレベル)着信から一定時間内(20秒以内)に応答できた割合を示す指標
ASA(平均応答速度)着信から応答までの時間
CPH(1時間当たりの対応件数)1時間に何件の着信に対応できたかを示す指標

■生産性

稼働率オペレーターがどれくらいの時間を顧客対応に割けたかを示す割合
AHT・ACW・ATT顧客1人に要する対応時間(平均通話時間+平均後処理時間)
CPC1コールにかかる費用(通信費+人件費)

■マネジメント

欠勤率就業日数に対する欠勤日数を示す指標
離職率一定期間における離職率の割合を示す指標

2.業務を選別する

コールセンター業務で紙の書類を取り扱っている場合は、在宅コールセンターに移行できません。在宅コールセンターに移行させるために、紙を必要としない業務プロセスへ改善していきましょう。

3.運営・管理の手法を検討する

業務プロセスの見直しを終えたら、運営管理の方法を検討していきます。コールセンターではエスカレーションが必要になってくるため、チーム連携が取れるようにデジタルツールの導入を検討してください。

また、在宅オペレーターの稼働状況をモニタリングもしましょう。デジタルツールを導入する際は、操作性や機能性を重視してください。

デジタルツールの選び方は「“ヘルプデスクツール” 選び方の5つのポイント【業務効率化】」を参考にしてみてください。

4.オペレーター宅の労働環境を整備する

在宅勤務を実現するための労働環境を整備します。労働環境の整備方法は、主に4つに分類されます。

(1)リモートデスクトップ型

オフィスに設置したPCを、自宅にあるPCで遠隔操作する方法

(2)仮想デスクトップ型

オフィスサーバー上に仮想PCを構築して、自宅にあるPCからネットワークを介して仮想PCに遠隔で操作する方法

(3)クラウド型

クラウドサーバー上で提供されているソフトウェアにアクセスして遠隔で操作する方法

(4)持ち帰り型

 オフィスで利用しているPCを自宅に持ち帰り業務を行う方法

5.システムを選定する

在宅コールセンターの目的、管理方法、形態を具体的に定めたら、実現できるシステムを選んでいきます。一般的に以下のようなコールセンターシステムが導入されることが多いです。

クラウドPBXオフィスにあるPBXをクラウド上に設置するサービス。クラウドPBXを活用することで、オペレーターの自宅からオフィスの電話回線にアクセスできるようになる。
CTIシステム電話とコンピュータを連携させるシステム。電話対応の操作がディスプレイ上で行えるようになる。
CRMシステム顧客管理システム。顧客情報を収集・分析することで、適切なサービスや商品を提案できる。
PCセキュリティを担保しながら利用できるものPCを選ぶ。
VPN在宅オペレーターが利用するPC(端末)から社内情報へアクセスを実現する。
FAQよくある質問と回答をサイト上にアップしておくことで、顧客側の自己解決率を上げる。

在宅コールセンターが構築できる「Freshdesk」

在宅コールセンターのFreshdesk

在宅コールセンターを実現できるパッケージ製品をお探しの方は「Freshdesk」をご検討してみてください。ここでは、Freshdeskの魅力を簡単にご紹介します。

便利なオペレーション支援機能

Freshdeskにはオペレーション支援機能が用意されています。主な機能には次のようなものがあります。

FAQ機能よくある質問と回答をサイト上に掲載できる機能。オペレーターを介さずに顧客側での自己解決率が上げられる。また、オペレーターが抱えた疑問の解決もできる。
チャット機能案件別にチャット機能が設けられており、上長や他部署と作戦会議が行える。
モニタリング機能各従業員の対応状況や稼働状況、スケジュールが確認できる。
分析・集計機能オペレーターの対応件数などを集計して適切な評価をするために必要。コールセンターの運営の見直しができる。

安心・安全なセキュリティ

Freshdeskは、セキュリティマネジメントの認証を取得した製品なので安心してご利用できます。

シングルサインオンその都度、ログイン認証をする必要はありません。簡単なパスワードを設定せずに済み、総当たり攻撃やリスト型攻撃などのサイバー攻撃を防止します。
IPアドレス制限ID・パスワードが盗難された場合でも、IPアドレスを制限すれば、不正なアクセスをシャットアウトできます。
カスタムSSL証明FAQサイトを公開する場合、独自ドメインを暗号化通信できるため、ユーザーに安全性・信頼性の高さをアピールできます。

柔軟なPBX連携で導入が簡単

FreshdeskとFreshdesk Contact Centerを連携させれば、在宅コールセンターに必要なシステムをワンパッケージで導入できます。導入・運用・保守を一貫してお任せ頂けるため、早急にコールセンターを立ち上げたいという要望にも応えられます。

導入費用・利用料金が安い

Freshdeskはインド発のデジタルツールです。先進国と比較すると物価が安いため、高い品質を維持しながら、システム開発費が安く抑えられます。そのため、他製品と比較しても安い導入費用・月額料金で利用できます。同じ機能の製品と価格を比較すると1/2~1/3程度で導入が可能です。

Freshdeskの詳細情報は「Freshdeskとは?導入事例からメリットまで徹底解説」を参考にしてください。

まとめ

在宅コールセンターを実現すれば、三密(密閉・密集・密接)が防止できます。Withコロナ時代は在宅勤務の体制を整えておいた方が良いでしょう。緊急事態宣言に備えられるだけでなく、多様な働き方を実現できれば採用戦略にもなります。ぜひ、これを機会に、在宅コールセンターの構築をしてみてください。

FreshdeskとFreshdesk Contact Centerを利用すれば、簡単に在宅コールセンターを実現できるようになります。14日間の無料トライアルや資料をご用意しているため、ぜひ、検討してみてください。

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