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サービスレベルとは
サービスレベルとは、ユーザーに提供されるサービスの内容と品質を指します。
スマートフォンの契約を例に考えると、ユーザーが月に何GBまでデータ通信が可能か、トラブルの際にどのようなサポートを受けられるかなど、サービスの内容と品質は契約によって異なります。
このように契約内容によって、ユーザーごとに異なるサービスの水準をサービスレベルといいます。
ITサービスレベルの目安となる5段階
ITサービスは、I&O(ITインフラと運用を担当する部門)の成熟レベルに合ったサービスレベルで提供することになります。
ガートナー社では、I&Oの成熟度を、成熟レベル1~5の段階に分けて定義しています。
(画像出典元:ITサービス管理(ITSM)の7つの課題、「PC買うのにExcel記入」から脱却せよ/ビジネス+IT)
それぞれの成熟レベルにおいて、ITサービスは以下のような状態にあります。
レベル1:機材やサービスの資産管理ができている状態。
レベル2:CMDBなどでITILに準拠した運用プロセスができている状態。
レベル3:ITサービス・カタログが運用プロセスと結びついてユーザーに示されているという水準。
レベル4:ITサービスがビジネス上の価値を生み始める状態。
レベル5:ITサービスがビジネスを真にサポートしている状態。
※画像出典元サイトより引用
ITサービスにおいて、サービスの提供者と利用者は、現状の成熟レベルを考慮し、お互いの合意のもとにサービスレベルを、契約の段階で決定しておきます。
この合意をサービスレベル合意(SLA)といいます。
サービスレベル合意(SLA)とは
サービスの提供者と利用者が、サービスの内容を合意のもとに決定することを、サービスレベル合意(SLA:Service Level Agreement)といいます。
予めサービスの内容について合意しておくことで、以下のようなメリットがあります。
- サービスレベルに見合ったコストの明確化
- ユーザー、プロバイダそれぞれの責任範囲の明確化
- サービス内容の明示化による利便性の向上
このようなメリットをふまえ、SLAは企業間の契約だけではなく、社内システムなどにも採用されています。
サービスレベル管理(SLM)とは
ITサービスにおいて、あらかじめ決定したSLAにもとづいて、実際に提供されるサービスの、品質の維持向上を図るマネジメント活動をサービスレベル管理(SLM:Service Level Management)といいます。
サービスレベル管理を行うことで、以下のようなメリットがあります。
- サービスの品質維持
- 目標の達成度を通じた現行システムの問題点、課題点の把握
サービスレベル管理の課題
- 多数の異なるSLAの管理
- SLA違反の監視
- サービスチームの情報共有
1. 多数の異なるSLAの管理
SLAの管理や更新もサービスレベル管理の課題の一つです。
SLAは契約時に一度合意したきり、変化しないというものではありません。
ITサービス利用者の、I&Oの成熟レベルの変化に合わせて、段階的にサービスレベルを引き上げるため、SLAの一部または全部を定期的に更新する必要があります。
例えば、ビジネス拠点の新設時には、拠点ごとに新たなSLAを作成する必要が生じます。また、サービスの利用者ごとにSLAが異なる場合もあります。
SLAの更新履歴は、どのSLAが、いつ、どのように変更されたのかまで、すべて記録しておかなければなりません。
サービス期間が長期化すれば、管理するSLAの数も更新頻度も増加していきます。
多数のSLAを管理し、内容の更新を行うことは、サービス提供者の負担となります。
2. SLA違反の監視
サービスレベル管理を行ううえで、SLAにもとづいて提供しているサービスやインシデントへの対応が、SLAに違反していないかを確認する必要があります。
多数の拠点やサービスのサービスレベルを一元的に監視するのは容易ではありません。
3. サービスチームの情報共有
ITサービス提供側の人員が増加した場合には、チーム内の情報共有も課題となります。
拠点やユーザーごとに異なり、たびたび更新されるSLAをチーム全員が正確に把握できるシステムの構築が必要です。
ITSMSで解決できるSLMの課題
これらの課題を解決するためのシステムを自力で構築するのは困難です。そこで何らかのITSMS(ITSMに基づきITサービスを管理するツール)を利用することになります。
前述の課題解決のため、利用するツールには以下の要素が必要になってきます。
- SLAの登録更新が容易に行える機能
- SLA違反を常時監視する機能
- 複数のアカウントでログインし共同で管理できる機能
全てがそろったSLMツール:Freshservice
シンプルなUI
Freshserviceは、最新かつ直感的なUIを備えたツールです。最小限のトレーニングまたはトレーニングを全く行わずに利用可能で、SLAの登録や管理が容易に行えます。
複数のサービスレベル目標を作成・管理可能
ソース・カテゴリ・グループ等の複数の条件を設定でき、ユーザーやビジネス拠点ごとにSLAの設定が可能です。
また、タイムゾーンや営業時間も設定でき、手軽に適切なサービスデスク運営を実現できます。
自動化機能でサービス品質保証(SLA)違反を監視
Freshserviceは、自動でサービス品質保証(SLA)に対するパフォーマンスをトラッキングし、サービス品質保証(SLA)に違反があった際にはエスカレーションして通知します。
どのようなケースで誰にエスカレーションするかは、SLA毎に個別で設定することが可能で、これらの設定は管理者同士で共有されます。
ITIL準拠
FreshserviceはITILにおけるサービスデスクが供給するプロセスを標準化する、ITIL準拠のツールです。
サービスレベル管理だけでなく、サービスデスクの重要な機能とされる「インシデント管理」「資産管理」「問題管理」「変更管理」「プロジェクト管理」に対応しています。
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