新型コロナウイルスの影響でリモートワークが推奨されたことにより「オンライン・ファースト」の時代が幕を開けました。
DX推進が加速すると同時に、ITヘルプデスク部門に大きな負担がかかります。このような状況を改善していくためにも、ヘルプデスク業務を効率化していきましょう。
今回は成功事例を紹介した上で、どのようにヘルプデスク業務を効率化していけば良いか紐解いていきます。ぜひ、ヘルプデスク業務負担の増加にお悩みの方は、この記事を参考にしてください。
目次
ITヘルプデスク業務効率化の成功事例
まずは、ITヘルプデスク業務効率化の成功事例をご紹介します。
株式会社ホンダロック
株式会社ホンダロックはリモートワークを推進した際に、社員からPC設定方法やリモートアクセスの接続方法などの質問が相次ぎました。ITヘルプデスク部門には月200件のお問い合わせが入り、本来の業務が停止する事態となったのです。
この問題を解決するためにFAQサイトを作成しました。PC設定方法など手順書を整理し、質問の意図を判別できるチャットボットを導入。FAQとチャットボットでユーザーの自己解決率を上げ、直接のお問い合わせ件数を50%削減することに成功しました。
株式会社大林組
株式会社大林組は、建設業界の中でも早期に業務のデジタル化を推進してきました。業務効率化を実現するために数多くのシステムを導入した結果、ITヘルプデスク部門に月6,000件のお問い合わせが入る事態となってしまったのです。
大半のお問い合わせが電話であり、ヘルプデスク部門の負担が問題視されていたのです。また、お問い合わせの進捗管理の把握が難しいという課題もあり、多機能ヘルプデスクツールを導入。FAQサイトを立ち上げることで、約8割のお問い合わせを自己解決させることに成功しました。
日本調剤株式会社
日本調剤株式会社では、店舗数の増加により既存ヘルプデスクツールの検索スピード遅延が問題として上がっていました。
電話でお問い合わせがあった場合、社内ナレッジの検索スピード遅延により相手を待たせなければいけませんでした。その結果、お客様へ電話を折り返していたのです。
この問題を解決するためにヘルプデスクツールの見直しを実施。検索スピードを上げることにより、電話の対応時間を8分から6分まで短縮することに成功しました。
また、レポート分析機能を活用してシステム導入の効果検証を実施するなど、ヘルプデスク部門の運用効率化に成功しています。
成功事例で紐解くITヘルプデスクツール導入のコツ
次に、成功事例から紐解くITヘルプデスクツール導入のコツをご紹介します。
1.業務の棚卸しを実施する
ヘルプデスクツール導入前に業務の棚卸しを実施して、業務プロセスを振り返りましょう。現場担当者にヒアリングを実施して、全ての業務を洗い出してください。
どの業務プロセスを簡略化するか決めて目標を立てておくことで、運用後に正当な評価ができるようになります。
2.軽快に稼働する製品を選ぶ
ITヘルプデスク部門は、ユーザーを待たせないように迅速に対応する必要があります。そのため、軽快に稼働する製品を選んでください。
大量のデータを保存すると稼働まで時間がかかる恐れがあります。したがって、大量のデータを保存しても軽快に稼働する製品であるかを確かめてください。
3.操作性に優れた製品を選ぶ
ITヘルプデスクツールは高機能であればよいものではありません。現場担当者が簡単に操作できるツールを選ぶことが大切です。
操作性が難しいツールを導入すると、操作方法の指導など教育コストが上がります。そのため、現場担当者が操作できるツールを選んでください。
4.カスタマーサクセス支援を重視する
ITヘルプデスクツール導入の目標を伴走して叶えてくれるベンダーを選んでください。
FAQ作成やチャットボット開発を行う場合は社内で完結できない恐れがあります。その際に、要望を伝えて支援してくれるベンダーがいえば安心できるでしょう。そのため、カスタマーサクセス支援サービスを提供しているかを聞いてみてください。
5.費用対効果を検証する
ITヘルプデスクツールはランニングコストが発生します。そのため、デジタルツールによって得られた効果が適切であるか費用対効果を検証してください。目標数値を明確にしておくと費用対効果の検証がしやすくなります。
6.拡張性の高い製品を選ぶ
企業成長と共にヘルプデスクツールには、さまざまな機能が必要となります。場合に応じては、他システムと連携する必要も出てくるでしょう。このような将来を見据えて拡張性の高い製品を選んでおくと安心です。
ITヘルプデスク効率化を成功に導くキーワード
ITヘルプデスク効率化を成功させるためのキーワードを押さえておきましょう。
オムニチャネル
オムニチャネルとは、多様なチャネル(電話・メール・チャット・SNS・LINEなど)を統合・連携させることをいいます。
各チャネルを管理するのは大変ですが、ヘルプデスクツールを導入すれば一元管理できます。ツール上でお問い合わせの返信が行えるため、ヘルプデスク業務効率化には欠かせない機能です。
オムニチャネルに関して詳しく知りたい方は「オムニチャネルとは?カスタマーサポートやコールセンターは必見!」を参考にしてください。
チケット管理
ユーザーが同じチャネルでお問い合わせをしてくるとは限りません。朝はメールでお問い合わせをしてきたのに、夕方にチャットでお問い合わせをしてくることもあるでしょう。このような履歴は全て残しておかなければいけません。
多機能ヘルプデスクツールであれば、各チャネルからのお問い合わせを「チケット」に変換して一元管理することができます。お問い合わせ内容を履歴に残せ、対応状況や担当者の情報を可視化できます。
ナレッジ共有
顧客対応のスキルは属人化しやすいですが、各自が保有している知識を共有しておけば、部門全体の顧客対応の品質が上げられます。
また、蓄積したナレッジを活用してFAQサイトを立ち上げれば、従業員自身で疑問を検索して自己解決できるようになります。自己解決率を高めれば、ヘルプデスク業務の効率化が図れるため、注目を浴びている機能です。
ナレッジ共有に関して詳しく知りたい方は「失敗しないFAQの作り方!チャットボットまで社内作成する5STEP」を参考にしてください。
チャットボット
チャットボットとは「チャット」+「ロボット」を意味します。Webページに埋め込み、お問い合わせに自動で回答するロボットのことをいいます。チャットボットによる応答を活用すると、24時間対応が実現できます。
また、ユーザーによる自己解決を促すことができるため、顧客満足度やヘルプデスク業務の削減などの効果が見込めます。
チャットボットに関して詳しく知りたい方は「チャットボットの自作は簡単!ツール選びから簡単な作成手順まで解説」を参考にしてください。
パフォーマンス追跡
お問い合わせ別に担当者や対応状況を可視化し、蓄積されたデータを解析していけば、担当者別のパフォーマンス追跡ができます。テレワークの普及により働き方が多様化されました。
在宅勤務者の稼働状況は管理しづらいですが、パフォーマンス追跡ができれば稼働状況を把握でき適切な人事評価ができます。
ITヘルプデスクツールに関する質問
次にITヘルプデスクツールに関する質問をご紹介します。
Q.ITヘルプデスクツールを比較する際の基準とは?
ITヘルプデスクツールには「情報管理・情報共有型」と「顧客対応効率型」の2種類があります。
対応件数は少ないけれど、対応漏れや重複対応を回避して対応品質を上げたいという方は「情報管理・情報共有型」、対応件数が多く業務効率化を最優先したいという方は「顧客対応効率型」を導入しましょう。
また、ヘルプデスクツールを比較・検討する場合は「価格」「機能」「操作性」「サポート体制」「セキュリティ」を確認してください。
顧客対応効率型のツールをお探しの方は「多機能ヘルプデスクツール5つを比較【価格・操作性・サポート体制】」を参考にしてみてください。
Q.日本製と海外製のツールの違いとは?
先進国のヘルプデスクツールは機能が豊富です。海外製ツールの標準仕様で含まれている機能が、日本製ツールだとオプションになることがあります。
また、日本製ツールは機能が充実していません。そのため、多機能ヘルプデスクツールを活用して業務効率化を図りたい場合は、海外製ツールの導入を検討することをおすすめします。
Q,海外のITヘルプデスクツールの魅力とは?
海外製ツールは多機能で、全ての機能が標準仕様として含まれていることです。オムニチャネル対応やFAQ作成、チャットボット開発ができるだけでなく、AIを活用したワークフローの自動化を実現できます。
操作方法に不安を感じる方もいるかもしれませんが、ベンダーに操作方法を教えてもらえば、SNS感覚で誰でも簡単に操作できるようになります。
ITヘルプデスク業務効率化は「Freshdesk」
ITヘルプデスクツール導入を検討している方は「Freshdesk」をお試しください。ここでは、Freshdeskの魅力をご紹介します。
マルチチャネルを一元管理
Freshdeskはマルチチャネルを一元管理できます。電話やメールだけでなく、LINEやSNS、チャットなど各チャネルからのお問い合わせをまとめられ、管理画面上で返信までできます。
複数のチャネルを跨ぐ必要がないため、お問い合わせ対応業務を効率化できます。
FAQやチャットボットを開発できる
FreshdeskはFAQやチャットボットを作成して、ユーザーの自己解決率アップを促進できます。
検索性能が高いFAQサイトが完成するようにテンプレートをご用意。テンプレートに沿って入力するだけのため、ナレッジ共有を促進することができます。チャットボットを立ち上げれば、ユーザーの対応の手間を省くことも可能です。
FAQに関しては「失敗しないFAQの作り方!チャットボットまで社内作成する5STEP」で詳しく解説しています。
チャットボットに関しては「チャットボットの自作は簡単!ツール選びから簡単な作成手順まで解説」で詳しく解説しています。
お問い合わせをチケットできる
Freshdeskは、全てのお問い合わせをチケット化して担当者に配布できます。チケットの状況、担当者などもラベル付けできます。
また、チケットのお問い合わせ内容の分割も可能です。複数の要望が書かれたチケットを、複数のチケットに分解して各担当者へ配布することができます。
スタッフの稼働状況を追跡できる
Freshdeskはチケットに担当者のラベルが付けられると説明しました。そのため、担当者別の案件処理件数などを数値で分析することができ、正当な人事評価に役立てられます。
また、各担当者のスケジュールもガントチャート形式で閲覧できるため、スタッフの稼働状況を把握できます。
業務効率化を実現する機能が充実
FreshdeskにはAIが搭載されておりチケット配分などを自動化できます。また、お客様のお問い合わせ内容をクローリングして、最適なメールの返信テンプレートを表示してくれるなど業務効率化を実現するための機能が充実しています。
Freshdeskに関して詳しく知りたい方は「Freshdeskとは?導入事例からメリットまで徹底解説」を参考にしてみてください。
まとめ
各企業でDX推進が実施されていますが、その結果、システムに関する質問は増えてITヘルプデスク部門の業務負担が大きくなります。このような現状を見据えてヘルプデスク業務の効率化を考えていかなければいけません。
今回は、ITヘルプデスク部門の業務効率化の成功事例をご紹介しました。成功事例から読み解く、業務効率化のコツを紹介したため対策してみてください。
FreshdeskはヘルプデスクのDXを実現するためのツールです。ぜひ、ヘルプデスク業務を効率化したいという方は「Freshdesk」を利用してみてくださいね。
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