ヘルプデスク部門に電話が鳴り続けてお困りではありませんか?事業拡大により顧客対応の件数が増加した場合は、どのように対応していけば良いのでしょうか?これらの課題を解決するために「多機能ヘルプデスクツール」を導入しましょう。
今回は多機能ヘルプデスクツールについてご紹介します。この記事を読めば、ヘルプデスクの業務効率化から導入すべきツールが分かるようになります。ぜひ、ヘルプデスクツールで業務改革を検討している方は参考にしてみてください。
目次
多機能ヘルプデスクツールとは
多機能ヘルプデスクツールとは、膨大な件数の顧客対応を効率化や顧客満足度を上げることを目的としたツールです。顧客情報や対応履歴の記録・共有だけではなく、さまざまな機能を活用してヘルプデスク業務の削減ができます。
「事業拡大で顧客対応の件数が増えた」「DX推進に取り組む中でITヘルプデスク業務が増えた」などの悩みを抱えている場合にはツールで解決できます。
多機能ヘルプデスクツールの機能
オムニチャネル機能 | 電話、メール、Webフォーム、コミュニケーションツール、SNSのお問い合わせを一元管理する |
FAQ機能 | 社内外にFAQサイトを公開して、商品やサービスに関する情報を提供し自己解決率を上げる |
チャットボット機能 | 質問を投げかけたら回答を出してくれるチャットを作成し自己解決率を上げる |
コミュニティフォーラム機能 | ユーザー同士で相談できる場を提供して自己解決率を上げる |
顧客情報管理機能 | 対応状況を可視化して、重複対応や対応漏れを把握する |
自動割り振り機能 | お問い合わせ内容を適切なユーザーに割り振る |
チャット機能 | お問い合わせ内容に関してチームで話し合える |
テンプレート機能 | お問い合わせ内容に対してテンプレートを使用して対応業務を効率化する |
運用分析機能 | ヘルプデスク部門の運用状況を分析して見直しに役立てる |
スケジュール機能 | 各オペレーターのスケジュールと稼働状況を把握する |
多機能ヘルプデスクツール導入のメリット
多機能ヘルプデスクツールを導入すると、ヘルプデスク部門にどのような効果ができるのでしょうか?次に多機能ヘルプデスクツール導入のメリットをご紹介します。
顧客が好むチャネルでサポートを提供できる
野村総合研究所の調査報告書では、オムニチャネルの市場の大きさが述べられています。2021年度のECサイト市場は22.1兆円ですが、オムニチャネルコマース市場は64.5兆円と3倍に。LINEやSNSを経由してECサイトを利用している人が増えていることが調査結果から分かります。
これはヘルプデスク業務にも該当し、電話やメールだけのお問い合わせは終わりを迎えようとしています。今後はLINEやSNS、チャットを導入して顧客がお問い合わせしやすいような体制を整えなければいけません。
多機能ヘルプデスクツールを導入すれば、全てのチャネルを一元管理できます。ツール上で返信ができるため、各チャネルを管理せずに済むためヘルプデスク業務効率化が図れます。
セルフサービス型サポートの拡充
RICOHの調査報告書では、ヘルプデスクで同じ質問が頻繁に生じると回答した企業は61%にのぼります。ヘルプデスク部門は人材不足に陥りがちなため業務効率化していかなければいけません。
多機能ヘルプデスクツールには、FAQ作成やチャットボット開発の機能が用意されているため、セルフサービス型サポートの拡充が行えます。
FAQ作成に関して知りたい方は「失敗しないFAQの作り方!チャットボットまで社内作成する5STEP」を参考にしてください。
顧客1人1人に合わせた対応を実現できる
ヘルプデスクツールは顧客情報や対応状況、過去の履歴を一元管理できます。また、顧客との通話内容の録音、商談内容の録画が行えます。
これらのデータを確認すれば、顧客が抱える課題や要望、心境などを仮説立てできます。仮説立てをして顧客1人1人に合わせたアプローチをしていけば、高い顧客満足度が得られます。
ヘルプデスク業務の効率化が図れる
多機能ヘルプデスクツールにはAIが搭載されています。AI搭載型ツールを活用すれば、お問い合わせ業務の自動割振りや対応漏れの検知などを自動化できます。また、お問い合わせの返信に最適なテンプレートを提示してもらえるため、ヘルプデスク業務効率化が図れます。
多様化する働き方を実現できる
働き方改革(副業解禁)や新型コロナウイルスの影響で在宅勤務者が増えました。しかし、テレワークを実施する際に問題となるのが稼働状況の把握のしづらさです。
多機能ヘルプデスクツールには、スタッフのスケジュール管理機能が設けられています。また、どの程度の顧客対応を行ったのかデータで分析することも可能です。
これらのデータを活用すれば、在宅勤務者の正当な評価が行えるようになります。多機能ヘルプデスクツールは、多様化する働き方を実現するために必要なツールです。
多機能ヘルプデスクツール導入の比較方法
多機能ヘルプデスクツールの効果を知り、導入を検討している方もいるでしょう。多機能ヘルプデスクツール導入前にどのように比較・検討していけば良いのでしょうか?ここでは、多機能ヘルプデスクツールの比較方法をご紹介します。
価格
多機能ヘルプデスクツールの料金は安いに越したことはありません。毎月ランニングコストが発生するため、費用対効果が高いツールを選んでください。
とくに多機能ヘルプデスクツールの場合は、機能がオプションになっていることが多いです。オプション機能を追加した結果、月額利用料金が膨れ上がってしまったというトラブルは多いので注意してください。
機能
膨大な数のお問い合わせに対応するためには、ヘルプデスクツールの機能を積極的に活用していかなければいけません。そのため、欲しい機能が搭載されているかを確認してください。とくに、おすすめの機能は以下の通りです。
【機能】
マルチチャネル機能、FAQ機能、チャットボット開発機能、コミュニティフォーラム機能、顧客管理機能、自動割振り機能、チャット機能、テンプレート機能、運用分析機能、スケジュール管理機能
操作性
多機能ヘルプデスクツールでもスタッフが使いこなせなければ意味がありません。操作性に優れたツールを選んでおくと、従業員への教育コストが安く抑えられます。
そのため、ヘルプデスクツール導入前にスタッフにツールを操作してもらいましょう。各ツールにはトライアル期間があるため試してみてください。
サポート体制
ヘルプデスク業務効率化は必須ですが、多機能のツールが使いこなせない場合もあります。導入した頃はツールの操作方法に悩む企業が多いため、サポート体制が充実しているかもツール選びの基準にしてください。
先進国の多機能ヘルプデスクツールは豊富な機能が搭載されていますが、日本語によるサポート体制が用意されていないことが多いです。そのため、ツール導入前にサポート体制について確認しておきましょう。
多機能ヘルプデスクツールを比較
多機能ヘルプデスクツールは大きく5つの製品に分類できます。ここでは、5つの製品の特徴についてご紹介します。
Freshdesk
Freshdeskは、2019年に日本で販売され始めた海外製の多機能ヘルプデスクツールです。全ての機能が標準仕様で搭載されており、他製品より低価格で利用できます。また、サポートはOrangeOne株式会社が行っているため、操作に不安を感じる方も安心してご利用頂けます。
Freshdeskは世界では50,000社以上の導入実績を誇りますが、日本での導入実績が少ないところが弱点です。しかしながら、新製品を積極的に活用していきたいという方であれば「価格」「サービス」「サポート」に満足できる製品となっています。
Freshdeskに関して詳しく知りたい方は「Freshdeskとは?導入事例からメリットまで徹底解説」「Freshdeskの機能と使い方【無料トライアル体験付き】」を参考にしてみてください。
Zendesk
Zendeskは2007年にリリースされて、世界10万社以上に導入されている多機能ヘルプデスクツールです。
2012年に日本語版の製品が販売され、SHARPやCyberAgentなどの日本企業への導入実績が豊富にあります。約10年の長い歴史で培った信頼性が、他の製品にはない魅力となっています。
しかし、分析機能やナレッジ管理機能がオプションとなっており、追加料金が発生することが弱点。また、サポート体制が弱く、お問い合わせして当日中に返信がもらえない口コミ・評判もあります。信頼性を誇る多機能ヘルプデスクツールをお探しの方は満足できるでしょう。
Re:lation
Re:lationは日本製の多機能ヘルプデスクツールです。大きな特徴はGOOD DESIGN AWARDを受賞した優れたUI。初めてヘルプデスクツールを触る方でも簡単に操作できると評判です。
マルチチャネル対応で、あらゆるチャネルを一元管理できます。製品は1週間に1度バージョンアップをしており、サポート体制も充実。そのため、安心して利用ができます。
しかし、Re:lationには、FAQ作成やチャットボット開発などの機能は搭載されていません。そのため、自己解決率を上げてヘルプデスク業務を効率化したい方には不向きです。また、他の製品と比較して料金体系が高めに設定されています。操作が簡単でチャネルを一元管理したい方であれば満足できるでしょう。
Re:lationに関しては「お問い合わせ管理ツール「Re:lation」と海外製品を検討してみて欲しい理由」でも詳しく解説しています。
OK WAVE IBiSE
OK WABE IBiSEは、マルチチャネル対応とFAQ作成機能が搭載されており、日本製のツールの中では機能が充実しています。(※自動ワークフロー機能やチャットボット開発機能はありません。)
導入企業社数は600社と日本で一番導入されている多機能ヘルプデスクツールです。サポート体制が充実しているため、操作できるか不安に感じる方も安心して操作ができるでしょう。
しかし、OK WAVE IBiSEは他製品と比較すると料金が高いです。ユーザーの月額料金の他、ツール利用基本料金を支払わなければいけません。そのため、毎月のランニングコストが膨れ上がります。そのため、ヘルプデスク業務効率化に予算がかけられる方であれば満足できるでしょう。
Zoho Desk
ZohoDeskは、海外製の多機能ヘルプデスクツールの中でも圧倒的な価格の安さを誇ります。他製品と比較しても2/3程度の価格で導入できるため、ランニングコストを抑えたいという方であれば満足できるでしょう。
しかし、日本での販売に注力しておらず、他製品と比較すると操作が難しく感じてしまうかもしれません。また、サポート体制が用意されていません。英語とデジタルに強い方でランニングコストを抑えたいという方であれば、満足できるデジタルツールです。
【比較結果】多機能ヘルプデスクツール
多機能ヘルプデスクツールを比較した結果は下記の通りとなります。Freshdeskは2019年に発売された製品ですが、「価格」「機能」「サポート体制」で満足できる製品となっています。
Freshdesk | Zendesk | Relation | OK WAVE IBiSE | Zoho Desk | |
価格 | ◎ | 〇 | 〇 | △ | ◎ |
機能 | ◎ | ◎ | △ | 〇 | △ |
操作性 | ○ | 〇 | ◎ | ◎ | △ |
サポート体制 | ◎ | △ | ◎ | ◎ | △ |
セキュリティ | ◎ | ◎ | ◎ | ◎ | ◎ |
まとめ
膨大な顧客対応に追われている場合は、多機能ヘルプデスクツールを活用して業務効率化を図っていきましょう。近頃はAIが搭載されたヘルプデスクツールが登場し、ワークフローの自動化や返信メールのテンプレートの自動表示など効率化が加速しています。
今回は、ヘルプデスク業務を効率化できる画期的な5つの製品をご紹介したので、ぜひ、気になる製品にお問い合わせをしてみてください。
Freshdeskは、2019年に国内で発売されたばかりの多機能ヘルプデスクツールですが「価格」「サービス」「サポート体制」で満足していただける製品となっています。無料トライアルを設けていますので、ご興味がある方はお気軽にお問い合わせください。
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